枠線嫌いのためのCLIPSTUDIOPAINT「長方形コマ」「枠線分割」ツール紹介

創作活動・同人活動/学び&ライフハック/2

この記事の最終更新日は【2021年6月6日】です。

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CLIPSTUDIO長方形ツールと枠線分割ツール
突然ですが、漫画を描くときに定規で線を引くのって好きですか? 私はこの枠線引きの作業、大の苦手です… それが原因でアナログで漫画は描けないなぁと思っているくらいには、 定規というやつと相性が悪いのです。 昔から、あれでまっすぐに線を引けたためしがありません。 はみ出るし曲がるし。 最近は、デジタルペイントソフトの充実のおかげで、線を引くことがだいぶ楽になりましたが、 それでもやはり線を引く回数は少なくしたい。 そういう安直な考えから、自分で漫画を描くときにはほとんどコマとコマの間に隙間を入れずに描いてきました。 こことここの間は時間経過的に隙間入れたいんだけどな…と思っても目先の定規嫌いさには勝てなかったんです。 しかし、先日ふとした瞬間に愛用しているCLIPSTUDIOPAINTにとんでもない便利機能があることを発見しました。 その名も、「コマ割りツール」!!! …と大げさに感動しましたけど普通に説明書とかに書いてありそうですね。 DL版なので説明書読んでなくて知らなかったんですよ… あまりに感動したので、定規嫌いだけど漫画描きたいという人間を救うこの素晴らしい便利機能について使い方を以下に記しておこうと思います。

使用ソフト

愛用のクリスタEX。 複数ページ管理昨日が便利すぎてもうこれなしでは漫画も同人誌も描けないです。 複数あるページを1作品として一括書き出しや保存ができるめちゃくちゃ便利な機能。 今後同人誌を作る予定がある方はフルセットな月額レンタルにするかEXを買うべき。 PROには複数ページ管理機能がありませんので。 [clink url=”https://sengokulife.com/clipstudiopaint-ex/”]

コマ割りツールの居場所は「サブツール「図形」」の中

コマ割ツールの格納場所ですが、初期設定だと「サブツール「図形」」の中にいます。 comatool01 ↑ここですね。 直線とか四角とか書いたりする「直接描画」ツールの右横です。 「長方形コマ」「折れ線コマ」「コマ枠ペン」が元となる枠線作成を行うツールで、 残りの「コマフォルダー分割」「枠線分割」が作った枠線をコマに割るツールです。

長方形コマの太さが肝心

comatool02 まずは長方形コマで用紙全体にコマを割るところから。 この時の線の太さが、コマを割るツールのときにも影響してきますので注意して選択します。 ツールプロパティの設定は、「ラスターレイヤー」のところだけチェックを外して使っています。 チェックを外すと枠線はベクターレイヤーとして作成されます。 (ペン入れをベクターレイヤーでやっていて「ベクター用消しゴム」を使うため) トンボ・基本枠が設定されている状態だと、何をしなくても自動で内枠に吸着してくれるので、 「このページだけ微妙に枠ずれてる…」といった「本にするときにありがちなミス」を避けることが可能です。 そして、基本の枠線が作成し終わったら今度は「枠線分割」ツールをつかってコマを割っていきます。 割りたいあたりで一度クリック→終わりたいところでもう一度クリックするとそれはもう見事に綺麗なコマが割れます。 ちなみに「コマフォルダー分割」ツールでやるとコマごとにフォルダ分けしてくれますが、「枠線分割」だと同一レイヤー上でコマを割ってくれます。 この辺は好みでいいと思う。 comatool03 見てくださいこの寸分の歪みもない綺麗な枠。思わず自慢したくなりますね。 ちなみに、ツールプロパティの「左右の間隔」「上下の間隔」を弄るとコマ同士の隙間を大きくしたり小さくしたりできます。 時間操作も思いのまま!!

枠線分割とコマフォルダ―分割の使い分け方

枠線分割のほうだと、同一レイヤー内にコマを作るため、隣り合うコマ同士にかかるサイズのフキダシを作成した場合、貫通してしまいます。 こういう場合は、コマフォルダ―分割のほうでコマ割りを行ったほうがストレスなくフキダシを配置できます。 また、枠線分割にするつもりがコマフォルダ―分割にしてしまった場合でも、後から結合できるのでご心配なく。 結合方法は以下のとおりです。
  1. 結合したいコマ枠をCtrlを押しながらクリックして選択
  2. 選択したレイヤーパネルの上で右クリックしてメニューを表示
  3. メニューから「定規・コマ枠」→「コマ枠を結合」を選ぶ
  4. 「フォルダーのみ結合」を選んでOKを押す
この方法だと、コマ背景も一つにまとめられて便利です。 また、コマ設定されているレイヤーは他にも「コマを等間隔で分割」など色々なことができるので、 他にも気づいたことがあれば記事にしてみようと思います。

ネームの癖が治れば救世主に?

…と、素晴らしい機能を備えているクリスタですが、 肝心の作者がネームの段階で「コマ同士の隙間時間」をちゃんと考えたコマ割りをしておかないと結局宝の持ち腐れなのかもな…と思いました。 救世主になってもらうべく、なんとかネームの癖を直したいものです。 ともあれ、漫画を描く上でめちゃくちゃ便利な機能であることは間違いありませんので、 知らなかった!という方はこれを機に是非活用してみてください。