「Facebookをやってみたいけど、日本語版は性別欄が男女の2つしかないしな…」とがっかりしているXジェンダーやLGBTsの方に朗報があります。
なんと、言語設定を使ってあることをするだけで、性別欄を自分の好きな表記に変えれるんです!
これに気づいた時とても感動したので、やり方についてまとめました。
Facebookが性別欄を自由化したらしいぞ!でも日本語版では…
Xジェンダーに限らず、LGBTs(とりわけT)の中で性自認が生まれ持った性別と異なる、あるいは迷っているという方は少なく無いでしょう。
そういう方が各種インターネットの会員登録をする際に引っかかるのが「性別欄」。
実際、Xジェンダーである私も、入力のたびにモヤモヤした気持ちになりながら、サービスを使うため仕方なく入力しています。
ユーザーアンケートのためなのか、大概どのようなサービスでも入力必須になっているこの厄介な性別欄。
超大手の実名系SNS「Facebook」にももちろんあります。
ですが。
Facebookはもともと外国発のSNS。
実名系で交際ステータスまで表記できるようにしている関係もあって、
とうとう、性別欄を男女以外に拡大したんです。
[blogcard url=”http://gagaakito.com/facebook-gender/″]
当初は「Genderqueer」など56個しかなかった選択肢も、現在では「その他」→自由記入が可能に。
これは本当に英断と言わざるをえない!
しかし、非常に残念な事実が我々の前には立ちはだかります。
そうです。
Facebook日本語版の性別欄は標準では男女しかないんです。
いまだに。
どないなっとんねん!なんで日本語版ではできないねん!
とランボー怒りのツッコミをかましたいところなんですが、
システム上無理なものはわめいたところで無理。
登録時に英語版始めると、自由に性別を選べるという噂も聞いた事がありましたが、
英語版で登録する方法がよくわからず、
「どうせ日本語のFacebookでは性別欄は男女どっちかにしないと使えないんでしょー」と悲嘆に暮れたまま、
仕方がなく日本語版のFacebookアカウントを不本意ながら身体上の性別で取得しました。
アカウントが全世界共通なら性別欄変更は可能ではないか?と気づく
しかし、私はふとしたきっかけでこの腐りきった日本語版の性別欄をどうにかできるのではないか?とひらめきました。
性別欄の表記を自由度が高い英語(US)版で変更して、また言語設定を日本語版に戻せばいいのでは?と思ったのです。
そうすれば、性別欄の表記を強引に男女以外にできるのでは?と。
そして、私の予感は当たっていました。
以下、早速そのやり方についてご紹介します。
びっくりするほど簡単です。
Facebook日本語版の性別欄を自由に変更する方法
やり方は一言でいうと、
言語を性別欄が多用な英語版に切り替えて性別欄の表記を変更し、また日本語版に戻すだけです。
まず言語設定の変更の仕方から。
右上のメニューを開きます。
「設定」を押します。
左のメニューから「言語」を選びます。
「日本語」という表記になっていると思いますので、
そこをクリックして、
「English(US)」を選びます。
「変更を保存」(青ボタン)を押すと、Facebookの言語設定が英語に変更されます。
次に、性別欄の表記の変更です。
英語版に切り替わった自分のFacebookのプロフィールページを表示します。
メニューバーから「ユーザー名」をクリックして、プロフィールの変更画面を表示。
さらにプロフィール画面のタブから「About」→「Contact and Basic info」を押して、性別欄のあるページに飛びます。
性別欄(英語版では「Gender」という表記)をクリックすると「male(男)・female(女)」の他に「Custom」という項目があるので、これを選びます。
すると、下に自由記入欄が現れるので、ご自身の性自認を英語で記入します。
多くの人が使用している表記だと、予測変換が出てきますので、合致するものがある場合はそれをクリックします。
私が試して見た限りでは、「Genderqueer」「X-gender」などは予測変換できちんと出てきました。
海外でも、使用している人がいるということですね。
(もしくは、日本人が英語版で使っているかも)
下にある「What pronoun do you prefer?」は、
「あなたはどの代名詞で呼ばれたいですか?」という意味で、him(彼)・her(彼女)・them(彼ら)から選べます。
英語圏だとその人を代名詞で指し示す時に、性別が関わってくるからこの項目があるんでしょうね。
ここは「Them」にしておきました。
さて、性別欄の変更が完了したら、また言語設定を日本語に戻す作業です。
先ほどと同じように右上のメニューを開き、「Settings」を押します。
(日本語版の「設定」と同じもの)
「Language」をクリック。
そして「English(US)」になっているところを「Edit」を押して「日本語」に直します。
これで、言語設定が日本語に戻りました。
性別欄の表記がどうなっているかは日本語版のいつものプロフィールページから確認ができます。
表記を「Genderqueer」にすると日本語版でも性別欄に「Genderqueer」として表示してくれます。
お前頭いいな…
「X-gender」表記にすると日本語版では性別欄が入力されていない状態という扱いになっています。
(つまり白紙状態)
これは、欄の入力が消失したわけではなく、言語設定をまた英語に戻すと、きちんと「X-gender」と表示されます。
やったあ~~~嬉しいぞ~~~!
未記入は嫌だなーという方はとりあえず「Genderqueer」にしとくのがいいんじゃないでしょうか。
代名詞の欄も、直訳気味ではありますがきちんと「彼ら」と入力されているのが分かるかと思います。
ちなみに、書き終わってからわかったことですが、
当記事紹介方法よりもっと簡単に言語設定をする方法がありました…(後の祭り)
[blogcard url=”https://homepage-reborn.com/2014/10/08/%EF%BC%93%E7%A7%92%E3%81%A7facebook%E3%81%AE%E8%A8%80%E8%AA%9E%E8%A8%AD%E5%AE%9A%E3%82%92%E5%A4%89%E3%81%88%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95/″]
これから作業する方は↑を参考にするほうが早いかもしれません。
ともかく!
強引な方法ではありますが、これで日本語版のFacebookを使いながら、性別欄を自分の好きなものに変更できるようになったわけです。
「Facebook使いたいんだけど性別欄が欧米と違ってLGBTs向け対応してないって言うしな~」とお嘆きの皆様、これで心配ご無用です。
思う存分Facebookライフを満喫してくださいませませ。
余談:XジェンダーはGID(性同一性障害)に比べて性別欄にモヤっとしやすいという話
今回、なんでこうも私が性別欄の自由度の高さに感動したかというと、
出生時の性別と対極の性別に移行を願うGID(性同一性障害)に比べると、
Xジェンダーは性別欄という存在にモヤモヤを感じやすいということが挙げられます。
というのも、GIDの場合は自分は今の性別と「反対側だ!」という明確な指針があり、
どちらかというと男女二元論の枠の中に収まろうとするのに対し、
Xジェンダーは性自認にかかわらず、「自分を男女どちらかだと名乗りたくない」人たちです。
なのに、既存の性別欄には「男・女」どちらかしかありません。
紙のアンケートなら真ん中のポチにでも丸をしたっていいでしょうが、
デジタルのシステムは残酷です。
どちらかを選ばないと登録すらできない。
しぶしぶ、選んで登録するけれど、自分の性別を非公開にすらできないサービスだと最悪です。
医療機関ならともかく、なんで好き勝手活動したいネットの世界でまで、身体的な性別に縛られなければいけないのか。
これが、いちXジェンダーとして、私が常々性別欄に抱いている感情です。
ですので、性別欄に「その他」が設けられていたりするサイトは大いに好感が持てますし、
他のXジェンダーの方とあまり交流がないので皆が皆こう思っているとは限りませんが、
ぜひ他のXジェンダーの方の性別欄に対する思いも聞いてみたいところです。
◆参考
Xジェンダーを英語で表記するにはどうしたらいいか?が参考になる記事。
[blogcard url=”http://life.letibee.com/study/gender-queer/″]
[blogcard url=”http://life.letibee.com/study/xgender-english/″]
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