この記事はこんな人にオススメ
- 万年筆に興味がある左利きユーザー
- ボールペンが詰まるのに悩んでいる左利きユーザー
- 安い万年筆の耐久性(年単位で使えるのかどうか)などが不安な初心者
- 1000円代の万年筆の使用感の比較がしたい
この記事でレポしているのは下記の万年筆です。
- カクノ(PILOT)
- プレピー(プラチナ)
- プレジール(プラチナ)
- ハイエースネオ(セーラー)
他に1000円くらいの万年筆を購入したら追記するかもしれません。
ボールペンの詰まりで悩んでいる左利きの人、万年筆はいいぞ
左利きで困ることあるあるの代表とも言える、ボールペンが詰まる問題!
インクの残量がまだまだあるのに、かすれて書きにくくなった経験のある左利きの人は多いでしょう。私もその一人。
たしかにボールペンの芯は大した値段でもないので、詰まるたび買い替えるのでも問題はないです。ないんですが…
ただ、まだ使えそうなものを捨てなければいけなくなるのと、頻度の高さにうんざりするんですよ。
最近では詰まりにくいタイプのボールペンもあるようですが、ボールペン以外も含めて「詰まらずに書きやすいものはないかな?」と思っていた時に巡り合ったのが万年筆(カクノ)でした。
私は左利きかつ筆圧も高かったので、万年筆のあのサラサラとインクが出てきて無駄な力を必要とせず、詰まらない書き味にすっかりハマってしまいました。
カートリッジ式なら手入れも簡単ですし、なにより「インクは残っているのに詰まって書けない!」に悩まされなくなったのは本当に快適です。
唯一の難点は、あまり使わない期間が長いとペン先が乾燥して詰まってしまうことですが、この場合でもボールペンと異なり水洗いすれば復活します。(耐水性のある顔料インクのほうは扱いが難しいみたいですが)
左利き用万年筆でないとうまく使えない、ということはない
左利き用と謳っている万年筆もいくつか存在しますが、どれもボールペンからの乗り換えや入門用としてはお高いのが難点。
この記事で紹介している入門タイプの万年筆は実際に左利きの自分が使用したものですが、「うまく字が書けない」「扱いづらい」ということはなかったです。(ただ、左利きとひとくちに言ってもいろんな書き方の人がいるので、ケースバイケースとは思うけど)
右利きハサミを無理やり使った時のような、あのストレスを感じずに済むのはありがたいです。
ではレッツ比較&レビュー。
各社の1000円代の万年筆 比較表
カクノ | プレピー | プレジール | ハイエースネオ |
---|---|---|---|
PILOT | プラチナ | プラチナ | セーラー |
990~1500円くらい | 300~400円くらい | 1100円くらい | 1100円くらい |
EF(極細)、F(細)、M(中) | 0.2(極細)、0.3(細)、0.5(中) | 0.3(細)、0.5(中) | Fのみ |
カートリッジ1個付(黒) | カートリッジ1個付 (本体色で付属色は異なる?) | カートリッジ1個付 | カートリッジ2個付(黒) |
本体カラー:たくさん(透明あり) | 本体カラー:たくさん(0.2は黒・赤・青のみ) | 本体カラー:たくさん 限定カラーは価格が異なる | 本体カラー:透明は2色(シルバー・ブラック) |
クリップなし | クリップあり | クリップあり | クリップあり |
軸が六角で太く握りやすい | 軸はボールペン程度 スリップシール機構でインクが乾きにくい | 軸はボールペン程度 金属っぽい質感 | 軸がかなり細く、長時間の筆記には不向き |
EFはカリカリ Fはなめらか | 0.2はカクノのEFより柔らかい 太さはEF以上F未満 | プレピーとペン先は同一 | 太さはカクノEFと同じくらいか少し細い 寝かせると書きづらい |
カクノ(PILOT)
カクノはPILOTが出しているエントリークラスの万年筆です。
一見子供向けっぽく見えますが、使い勝手がとてもよく、今回比較している中で私が一番初めに手に取り、一番好きな万年筆です。
カクノの特徴
- 線幅:EF(極細)、F(細)、M(中)
- 付属品:カートリッジ1個(黒)、説明書
- 本体カラー:たくさん(透明あり)
- クリップなし
- 軸は六角で太く、握りやすい
- 買いやすい(わりといろんな店に置いてある)
デメリットがあるとすれば、長期間使っているとキャップにインクが付着して汚れてくるので、本体カラーが透明だと目立つかな?くらいです。
六角の軸はけっこう太いですが、それが握りやすさにもつながっているので、一長一短かな。
コンバーターも使用できるタイプのモデルなので、うっかりハマると気が付いたらインクと共に数が増えていく…かも?
胸ポケット等に付けるためのクリップはついていませんが、非公式グッズとしてカクノ対応クリップが販売されています。
あんまり気に入ったので各色使い分け用に気が付いたら3本、4本と増えていってました。
太さのおすすめはEF(メモ帳・ふせん・手帳用)、F(ノート用)です。
また、定価が安くスケルトンのものが定番で存在するので、「デコカクノ」「染めカクノ」といったユーザーによるカスタマイズ文化があるのも特徴。
ツキカゲドウ様のワークショップで作った染めカクノ
ポケモンなど、キャラクターコラボの柄もけっこう出てます。
プレピー(プラチナ)
プレピーはプラチナが出している万年筆の中で一番安いタイプのモデルになります。
プレピーの特徴
- 線幅:0.2(極細)、0.3(細)、0.5(中)
- 付属品:カートリッジ1個付(本体色で付属色は異なる?)
- 本体カラー:たくさん(0.2は黒・赤・青のみ)
- クリップあり
- 軸の太さカクノとおなじくらいで、丸い
最大の特徴はペン先が乾きにくい機構がついていることと、価格がめちゃくちゃ安いこと。
予算はないけどちゃんとしたメーカーの万年筆を試してみたい人におすすめ。
カクノと比較するとやわらかめの書き味を感じるので、カリカリした書き味が好きではない人向けかも。
0.2はカクノのEFと同じくらい。
カートリッジだけでなく、プラチナ万年筆用のコンバーターが使えます。(公式で明言されていないため自己責任になりますが)
プレジール(プラチナ)
同じくプラチナから出ているプレジールも、位置づけ的にはエントリークラスの万年筆で、プレピーとペン先が同じらしいので合わせてレポしておきます。
限定カラーやキャラクターものも結構な頻度で出ていますが、カクノよりは全体的に大人っぽい。
プレジールの特徴
- 線幅:03(細)、05(中)
- 付属品:カートリッジ1個(黒)、説明書
- 本体カラー:たくさん(首軸は透明)
- クリップあり
- 軸の太さカクノとおなじくらいで、丸い
ペン先はプレピーと同一らしいですが、正直軸の持ちやすさ(素材)と風合いを考えると、個人的には予算が出せるならプレジールを選びます。
0.3はカクノのFより若干太いかな、くらいの感じ。
キャップを開け閉めする回数が多くなると、軸の部分が緩みやすい気がする。
プレピーと異なり、こちらはコンバーター公式対応。
ハイエースネオ(セーラー)
ハイエースネオはセーラーから出ているエントリークラスの万年筆です。
ハイエースネオの特徴
- 線幅:F(細)
- 付属品:カートリッジ1個(黒)、説明書
- 本体カラー:たくさん(透明あり)
- クリップあり
- 軸がかなり細い
最大の特徴は軸の細さ。
かなり細く、ごついペンが苦手な人や筆入れで場所を取ってほしくない人はこれ一択。
書き味はかなり固めで、カリカリした感じです。
かつ、特定の角度を保たないとインクが出てきにくいので、寝かせて書く癖のある人にはちょっとつらい。
見かけはかなりスタイリッシュで洗練されているので、いい意味で万年筆っぽくはないです。
線幅はFと表記がありますが、正直カクノのEFと同じくらい細い感じがします。
ネットではどこで売ってる?
この記事で紹介している万年筆は、基本的にネットでも購入することが可能です。
ただし、Amazonや楽天といった超大手ECには個人出品や高額転売品などが紛れているので、個人的には「ヨドバシ.com」や文具店で購入するのがおすすめ。
とくに、ヨドバシ.comだと定価より安い場合もあります。