「金持ち父さん貧乏父さん」はお金の「孫子」だった-両者の共通点5つまとめ

richdad

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各所で名が挙がっていたのでずっと読みたかったベストセラー「金持ち父さん貧乏父さん アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学」。
先日ようやく読み終わりました。
翻訳書の弱点なんでしょうけど、共有されてる前提が違っていたりするとなかなかサクッと読むのは辛いですね。

孫子と「金持ち父さん貧乏父さん」は似ている

で、この本なんですが。
読んでみたら「孫子の兵法」として知られている「孫子」となんだか共通している事が多いんじゃね…?ってなりまして。

照らし合わせてみたら当たらずとも遠からずだったので、この本が「お金の孫子」と呼べると思う6つの共通点についてまとめてみます。

心と目をかけられる物だけを資産にしよう

孫子には「卒を視ること嬰児のごとし」という一節があり、意味は「赤ん坊に接するように愛情深く接すれば、深い渓谷にまでもその人は道をともにしてくれるだろう」といったところ。
要は「他人を動かしたければ愛情をかけろ」ということなんですが、
「金持ち父さん貧乏父さん」にも、

金持ち父さんの方は、自分が一番好きな資産を手に入れるように励ました。
「好きでなかったら、きちんと世話ができないからね」というのが金持ち父さんの口癖だった。
(P128)

という一節があります。

好きじゃなきゃ続かねーよ!ってやつですね。

あなたの人生の主は誰ですか?

二つ目。
孫子の「戦道必ず勝たば、主は戦うなかれと曰うも、戦いて可なり」という一節。
こちらは「たとえ主君が難色を示したとしても、必ず勝てるという見込みがあるなら戦うべきだ」という意味。

「金持ち父さん貧乏父さん」では、

現在、経済的な苦境に悩む人(それを解消しようと一層仕事に精を出している多くの人も含めて)の中には、昔の考え方に固執しているというだけの理由でそうなっている人がおおぜいいる。
このような人たちは、何もかも昔のままであってほしいと望む。
つまり、変化に抵抗するのだ。
仕事や家を失いかけて、それを技術革新のせいや、不況、あるいは経営者のせいにしている人が私の知っている人の中に何人もいる。

彼らの不幸は、自分自身が問題なのかもしれないと気づいていないことだ。
(P152)

という表現があり、
主=昔の考え方・仮想の上司などと考えれば非常に似ている発想といえます。

封建時代に生きているのならともかく、現代人である我々が「お上が悪いからどうにもならない」と思考停止することの愚かさを両書とも指摘していると読めますね。

急がば頭を使え

孫子には「迂直の計」とよばれる表現があり、端的に言ってしまえばこれは「急がば回れ」ということ。

「金持ち父さん貧乏父さん」ではお金の知識――「ファイナンシャル・インテリジェンス」を磨き、「一生懸命働いてお金を貯める」以外のお金の選択肢を持てるようになろう、と説かれています。
本文には、

はずれの景品を大金に変えるためにいくつかの解決法を思いつくか、お金に関する問題を解決する際にどれくらい創造力を発揮できるか、それがファイナンシャルインテリジェンスなのだ。
(P158)

と書かれています。

「がむしゃらになるだけでなく、頭を使って最善を尽くせ」というのが共通していますね。

先回りして賢くなろう

一つ上の項目ともかぶりますが、
「金持ち父さん貧乏父さん」では「ラットレース」(=大部分の人が選ぶ「一生懸命誰かのために働く道)を脱するためには「いくら稼げるかではなく「何を学べるか」で仕事を選ぶ」ことを推奨しています。
短期的にみて給料が安くとも、得られるものがあるかどうかを考えようということです。

孫子にも「上兵は謀を伐つ」という言葉があり、これは「敵の意図を見破って封じる」という意味。
この場合の敵とは「あなたがラットレースに収まっていてくれたほうが都合がいい人たち」=より多くの税を獲得したい政府や、雇われている会社などを指すと考えるとしっくりくる。

安易に否定しない心が賢さを生む

孫子には「知将は求めて敵に食む」という一節があり、「良い将軍は兵の食料を自国から運んで行こうとは考えず、現地で食料確保を行う」という意味です。

一方「金持ち父さん貧乏父さん」でも、

本当の意味で知的な人たちは新しい考えを喜んで受け入れる。
なぜなら、そういう人は新しい考え方がこれまでに蓄積された考え方といっしょになって強力な武器となることを知っているからだ。
人の話に耳を傾けることは自分が話すことよりも大切だ。
(P239)

という主張がなされており、これらはどちらも「自分の中にあるリソースだけで物事をなんとかしようと考えないこと」を説いていると言えます。

比較的勉強好きで知的な人の多い歴史界隈でも「通説ではこういわれてるじゃん!」と思考停止している人がいたりしますが、
せっかく歴史の知識を活かそうと思うのなら、自分と違う意見も一度くらいは吟味してみればいいのに、と思いますね…

以上、6つのまとめでした。

もしかしたら著者は孫子を読んだことがあるのかもしれないですね。
孫子ってなんかできるビジネスマンは読んでそうみたいなイメージありますし。

孫子と似てるー!ばっかり言ってましたが、「金持ち父さん貧乏父さん」は、著者の具体例なども交えながらお金について考えることの大切さと楽しさが説かれている本です。
ですがそれ以上に、上に挙げたような「論理じみた哲学的な」部分があり、読んでいてめっちゃ楽しかったです。

一番驚いたのは、こんな真理を突いている本(孫子)が紀元前にはすでに書かれていたということですが!

ちなみに今回例に出した孫子の一節たちは「孫子の兵法がわかる本(守屋洋)」を参考にしました。

孫子読んだことない!とか歴史もので孫子の名前聞いたから読んでみたい、という方には「まんがで身につく 孫子の兵法」がおすすめです。
ビジネス書のカテゴリに入る本ですが、「孫子の考え方の本質」をつかむにはうってつけですよ~

「金持ち父さん貧乏父さん」については、本もいいですが公式サイトがコンパクトにまとまってて読みやすいです。

著者が破産しただのマルチ商法のバイブルだの巷ではいろいろと言われているようですが、思考本の一冊として読むにはいまだに優れた一冊ではないかと思います。

 

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